1. 白銀の城のラビュリンスとは？
《白銀の城のラビュリンス》は、「ラビュリンス（Labrynth）」テーマの象徴となる大型悪魔族モンスター。
通常罠を軸に戦うこのテーマにおいて、
- 通常罠に対する“モンスター効果封じ”（①）
- 墓地の通常罠を再利用できる強力なリカバリー（②）
- 通常罠による除去時に誘発する破壊効果（③）
を備え、攻守3000のアタッカー兼制圧札として機能します。
罠ビートデッキの課題である「テンポ」「リソース」「盤面形成」をすべて補う、
まさにテーマの主軸カードといえる存在です。
カードテキストは以下の通りです。
白銀の城のラビュリンス
星８ / 闇属性 / 悪魔族 / 攻2900 / 守1900
このカード名の②③の効果はそれぞれ１ターンに１度しか使用できない。
①：自分の通常罠カードの発動に対して、相手はモンスターの効果を発動できない。
②：自分の墓地の通常罠カード１枚を対象として発動できる。そのカードを自分フィールドにセットする。この効果でセットしたカードは、自分フィールドに悪魔族モンスターが存在しない場合には発動できない。
③：自分の通常罠カードの効果でモンスターがフィールドから離れた場合に発動できる。相手の手札・フィールドのカード１枚を破壊する（手札からはランダムに選ぶ）。
2. 白銀の城のラビュリンスの強み
● ①通常罠発動への“モンスター効果封じ”
通常罠を発動すると、その発動に対して相手はモンスター効果を発動できなくなるという極めて強力なメタ効果。
例えば
- 《灰流うらら》による妨害
- 《フルール・ド・バロネス》の無効効果
などを実質封じられるため、「罠を安全に通せる」強みがあります。
白銀の城のラビュリンスの強みはここで、
通常罠を通しやすい状態を作れるのが最大の魅力です。
● ②墓地の通常罠をそのまま再セット
②効果は墓地の通常罠を対象に取り、そのまま自分フィールドにセットできる優秀なリカバリー能力。
注意点：
- セットした罠は悪魔族がいないと発動できない
しかしラビュリンステーマは悪魔族だらけのため問題になりにくく、
毎ターン通常罠を使い回せるような動きが可能になります。
罠ビートデッキの弱点である「罠が枯れる問題」を根本から解消してくれる効果です。
● ③通常罠の除去に連動する“追撃破壊”
③効果は、自分の通常罠の効果でモンスターがフィールドから離れた場合に発動し、
相手の
- 手札（ランダム）
- フィールド
のカード1枚を破壊できます。
「通常罠でバウンス・除去 → 白銀の城のラビュリンスが追加破壊」という
1枚の罠から実質2枚分の妨害を生む超強力効果です。
《強制脱出装置》《ウェルカム・ラビュリンス》《ビッグウェルカム・ラビュリンス》など、
テーマ内外の罠と自然に噛み合う点が最大の強みです。
3. 白銀の城のラビュリンスを活かすデッキ構築
● 純ラビュリンス罠ビート
もっとも安定する構築。
テーマの通常罠（ウェルカム系）を中心に、
- バウンス
- 除去
- 展開
- リカバリー
を循環させて戦います。
ラビュリンスは
- 通常罠発動時の安全性確保
- 再セットによる持久力
- 連動破壊の圧力
を1枚で支え、純構築の“柱”になります。
● トラップトリック採用型
《トラップトリック》によって好きな通常罠へアクセス。
「初動通常罠を確実に引ける」ため、
ラビュリンスの効果誘発が安定。
《強制脱出装置》《悪魔の技》《ビッグウェルカム・ラビュリンス》など、
1枚でモンスターを動かす罠が多い構築と相性が非常にいいです。
● 汎用罠厚めのメタ型
純構築ではなく、
《激流葬》《大捕り物》《ブロッキング》などの汎用罠を多く採用し、
盤面破壊・コントロール奪取などで相手を詰ませる構築。
墓地の汎用罠も②で再利用できるので、
罠を切っては回収し、また切るという持久戦に強いスタイルとなります。
4. 白銀の城のラビュリンスとの相性
| カード名 | 相性・役割 |
|---|---|
| ウェルカム・ラビュリンス | 「白銀の城のラビュリンス」をデッキから特殊召喚できる。通常罠なので③の誘発元として最高の相性。 |
| ビッグウェルカム・ラビュリンス | 「白銀の城のラビュリンス」の③の効果と合わせて計2枚のカードを処理できる。 |
| 白銀の城の召使い アリアンナ | ラビュリンスカードをサーチ可能。罠をサーチすることで「白銀の城のラビュリンス」の②③効果の準備が整いやすくなる。 |
| 強制脱出装置 | “通常罠でモンスターを動かす”代表格。③を誘発しやすく妨害性能が高い。 |
| トラップトリック | 任意の通常罠へ即アクセスできる万能カード。「白銀の城のラビュリンス」の連動効果を安定させる。 |
5. 白銀の城のラビュリンスの弱点
- 通常罠が引けないと機能しづらい
このカードは“罠がある前提で強い”。初手で罠に触れないと動きが鈍くなる。 - 破壊・バウンス・リリースなどの除去に耐性はない
攻守は高いが耐性は素のまま。破壊やバウンスで普通に処理される。 - 展開速度は高速テーマに劣る
罠デッキ特有の“相手ターン前提”の動きのため、先攻以外は息が苦しい場面も。
6. 環境における評価（2025年10月時点）
環境に左右されやすいテーマながら、
罠デッキが強い環境では確実に存在感を発揮するカード。
特に通常罠の連打で盤面を固め、
- 通常罠安全化（①）
- 毎ターンリカバリー（②）
- 追加破壊（③）
の三段構えは、長期戦において圧倒的アドバンテージを取れます。
メタゲーム次第でTier2〜Tier3を行き来するポジションながら、
“罠デッキの中ではトップクラスの性能”を持つカードです。
7. 使いこなすコツ
- 通常罠の順番・種類を意識する
どの罠で相手を動かし、どの罠で③を誘発させるかが重要。 - 墓地罠の確保を優先する
②の再セット能力で継戦力が跳ね上がるため、墓地に通常罠を落とすラインを常に意識。
8. まとめ
《白銀の城のラビュリンス》は、
- 通常罠発動を守る①
- 墓地罠を再利用する②
- 通常罠に連動して追加破壊を行う③
を持つ、罠ビートの真髄ともいえる悪魔族エースです。
罠デッキならではの戦術を強化し、
1枚で制圧から継戦まで担うテーマの中心カード。
通常罠を丁寧に扱うプレイングを磨けば、
相手の行動を封じつつじわじわと勝利に持ち込む強力なコントロールデッキが完成します。